ユッカヌヒーとは?

Okinawa Harlee Network

2010年06月14日 20:15

「ユッカヌヒー」とは日本語に訳すと「よっか(四日)の日」の意味で、旧暦の5月4日の事を指します。
※ 「ユッカ」は「四日」、「ヌ」は「の」、「ヒー」は「日」となります。

ユッカヌヒーとは、一般的にハーリーは豊漁祈願や海上安全を目的としたものですが、何故5月4日になったのかの由来は様々のようです。
その一つが中国の爬龍船競争が生まれた由来にくるもの。
それは紀元前の話で、春秋戦国時代、楚の国にいた政治家、屈原(くつげん)が秦に支配された国の命運を嘆き、5月5日に川に身を投じ、それを知った民が彼の身を案じて、探し回ったと言うのが由来だと言われています。
※太鼓やドラを使うのも屈原が龍や魚に襲われないように民が太鼓やドラを鳴らして探したことに由来するとの事。

そして、もう一つが琉球王にまつわる話。
ある日、「家来に一番美味しいものは何か?」と問うた王様は、「塩」と答えた家来にからかわれたと怒り、島流しにし、暫らくして塩が美味しいと言った家来が正しかったと考え直した王様は泊、久米、那覇の舟を出し、探させたが、三重城からチービシ沖で行方不明となり、その日が5月4日だったと言う説などがあります。


また、戦前では、ユッカヌヒーは子供の日としても認識されていて、子供の健康と成長を願ってお菓子やご馳走が振舞われ、玩具も買ってもらった子供が主役となる日でもありました。

お菓子といえば、ポーポー(味噌つき)やチンピン(黒砂糖入り)などが定番で、ご馳走は日頃食べれない白米や美味しいお肉やお魚などがハーリー会場で振舞われた事から、子供達にとっては正月と並び一年で最も楽しみな日でもありました。

また、ハーリー会場ではその当時には見かけない玩具も売られていたらしく、『子どもたちが最初に買ってもらったおもちゃは、金持ちも貧しい家もみんな同じ。それは「だるま(起き上がり小仏子)」や「チンチン馬」や「櫂(エーク)」など。だるまは失敗を恐れない「七転び八起き」の意味。エークは「狭い沖縄から櫂で漕ぎ出して、海外で活躍しなさい」という意味があった』とされているようです。

現代の5月5日の子供の日と似ていますが、旧暦の5月5日に関しては、海で亡くなった祖先達が漁港でハーリーをする日とされ、前日には供養もちゃんと行い、海人達もこの日だけは、海には出ずにゆっくりすると言う風習が残っています。因みに、この5日に故人達が行うハーリーは「グソーバーレー」と呼ばれております。


また、昔からハーリー鐘が鳴り響くと梅雨があけると言われています。


参考:
http://www13.plala.or.jp/kemonomiti/gyouji/%82%88%82%81-%82%92%82%89-1.htm#naha
http://www.kk-kaneyoshi.co.jp/Gyouzi/Gyouzi10_yukkanuhi.html
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